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~27章~ #2
お盆も過ぎ、8月もあと少しで終わろうとしていた。
「暑い~、ビール飲みたい~」
うちの会社もエコの為エアコンの温度は高めにしてあり、蝉の声の代わりに夏の間ほぼ毎日といっていいほど隣から聞こえてくる唸り声。
「はいはい、わかったから仕事して」
何を思いついたのか、スラスラと紙に書き始めた美里。
笑顔でこちらを見ながら、メモをギュッと私に握らせ、早く見ろと催促の眼差し。
え~なになに。
『課長は今日会議。ということで、帰りは冷たいビールを飲みに弥生さんとこ行くの決定!』
結局、ビールが頭から離れない訳ね。
残業で飲みにいけなくなるのがよっぽど嫌だったのか、暑いと唸ることなく、猛スピードで仕事を終わらせた親友。
「美里まだかな…」
エレベーターを降りた所で轟さんに会い、邪魔しちゃ悪いなと先に会社の外に出た私。
その後ろ姿に気がついた人間が1人。
「七瀬??」
ん?この声は……
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