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誕生日というフレーズに、ハッとする。
お母さんが用意していた3人分のオムライスとロールキャベツに、翔さんの懐かしいという言葉。
7月7日の食事が毎回それだったのは、お父さんとの思い出ではなく、親友の命日だから作っていて…
懐かしいとは、御母様の好きな食べ物だったから…
ツカツカと、真っ青になっているだろう私の目の前に絵理子さんが立ち、
「これからは違う。
翔は次期、藤嶺グループの社長に就任する。
私の父と永原には逆らえないから、ノーとは言えないはず。
だから小百合さん、翔と別れてもらえる?
あなただって、真実を知らない翔と一緒に幸せな生活送るなんて無理でしょ?
それとも翔に真実を伝えて、また傷つける?
愛する人を傷つけるようなこと、あなたには出来ないわよね?」
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