510人が本棚に入れています
本棚に追加
「ゴホッ、ゴホッ」
「小百合、風邪酷くなってる…
帰ったほうがいいわよ」
「…大丈夫だから」
あの日、朝方まであの状態のままだった。
滅多にひかない風邪と、ほとんど食事を摂れないせいで体はボロボロになり、心は…
光りを、希望を、未来を失い…
絶望しか残っていなかった。
「小百合、何か変だよ…どうしたの?」
「ごめん、本当に大丈夫だから…」
私は嘘つきだ。
全然、大丈夫じゃないのに…
真実を話すことは出来なくて、親友から逃げた。
.
最初のコメントを投稿しよう!