~29章~

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動物園に行った時に翔さんが購入したお揃いのアルバムを手に取り開けると、ヒラリと1枚の写真が落ちた。 そこには、母と、翔さんの御母様、子供の頃の翔さんだろう… 楽しそうに笑っている3人が写っていた。 これが仮面を被ってないお母さんの姿… 生きている時に母が笑っている姿を見たことがなかったけれど、こんなに幸せそうに笑っていたんだ… この笑顔を奪ってしまったのは、私。 多分、病気になったのも翔さんの御母様が亡くなったショックと、私を育てていくのに無理して仕事をしていたから… そして、父からのメールには、 『百合さんの親友?泉さんだけど、どうかした?』 真実だって、わかっていたのに…… 私は自分自身をドン底に突き落としただけだった。 .
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