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翔さん…
私の最愛の人。
私達は運命の巡り合わせではなく、出会ってはいけない運命だったんだよね。
あなたの人生の中に私がいなければ、出会わなければ、傷つけることはなかったのに…
あなたとの出会いが、一緒に過ごした愛しい時間が、夢であったならどんなに救われただろうか…
最後の願いがもし叶うのならば、別れを告げたのに『さようなら』の言葉を言わなかった狡い女を許さないで欲しい…
私を愛した日々など初めからなかったんだと、思い出さないぐらい誰かを愛し、幸せになって…
あなたの幸せが私の幸せ。
罪深い私にも、あなたの幸せを祈ることぐらいは許してもらえるだろうか…
このまま眠ることが出来たら…
お母さんに…
翔さんの御母様に会えるかな……
そして、私の耳に『開けて!』という周防さんの声は聞こえなくなった…
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