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「うっ…うっ…ゴホッ、ゴホッ」
風邪が悪化したのか、フラフラしながらも、たどり着いた自分のアパートの前。
「小百合ちゃん!?」
私の名前を呼び、暗闇の中から出てきたのは、あの日から連絡し続けてくれていた人だった。
「さっき戻ってきたんだけど、翔も小百合ちゃんも電話に出ないから…
それよりずぶ濡れじゃないか!!
一体、何があったの!?翔は…」
ごめんなさい…
その優しさは今の私には届かないんです…
「もう、関係ありませんから。失礼します」
「えっ!?待って…って、ちょっ、手がもの凄く熱い!!熱があるんじゃ…」
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