~最終章~

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「小百合!!」 彼女の『今日もカッコイイね』の口癖はなくなり、その代わりに出てくる言葉は… 「今日もカフェ巡りしたの?」 そう。 私は今、副社長秘書として働いている。 黙って居なくなる社長に、毎回探し周り追いかけていた秘書の西脇さんが辞め、ベテランがいないと困るという事で、副社長秘書が社長秘書に異動。 そして副社長秘書に抜擢されたのは私だった。 企画開発部にいた頃、社長に課長補佐をしながら秘書の勉強をして欲しいと頼まれ資格をとったが、まさかそれを活用する日がくるとは思わなかった。 異動することに迷いはあった。 でも、母がしていた仕事を自分もしてみたい。 その気持ちの方が強く、受けることにした。 「今日は加納君と行ってるよ、課長補佐さん」 そして、私の代わりに課長補佐に抜擢されたのは勿論、美里。 産休だった佐々木課長が復帰し、企画開発部は前と同じ、女性ばかりの部署に戻った。 .
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