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冥魔大戦の主戦場となった、ユガリウス大洞窟を南下するとカルジャヤと呼ばれた山岳を含む高原地域に差し掛かる。
かつて、マドゥールク共和国とラ=フランカ聖公国との戦争を調停する舞台となる筈だった所だ。
調停役として神誓王国メルテシオンも第四王女パリキスを派遣したが、冥魔族の領土侵攻によってそれは水泡と帰した。
そこを更に南下すると南東東にはメルテシオンの北方領土があり、クラウドフォール砦跡がある。
そのまま進めば、カシアジイーネ連邦共生国の広大な土地が目の前に広がっていく。
レーヴェ達一行は馬を駆り、四日でその国境付近に到着した。
辺りは夕焼けの光で包まれており、強行軍を考慮してそこで野営をとる事にする。
見通しの良い開けた場所に陣を引くが、この辺りにも冥魔族の被害が深刻であり、生命の香がしない。
草木も枯れた大地は、何らかの手段をとらなければ不毛の大地と化すだろう。
夜の帳が降りた頃合いに、彼等は焚火を囲んで暖を取っていた。
焚火には簡易製のコーヒーメーカーが置かれている。
周りに敵性勢力は感じない為、軽い警告結界を張り四人全員で火を囲む。
北側に眼鏡の騎士ウォータル。その左右にレーヴェと美貌の騎士アスラージュ、対面には僧侶のクロシードだ。
「相手は徒歩ですよね? 何故追いつけないのでしょうか」
クロシードは素朴な疑問を投げかけた。
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