孤影を追う者 #2

32/32
93人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「とにかく余計な時間を割いた。腕の治療が済んだら直ぐに出発する。各自休んでおけ!」 ウォータルの意気揚々とした言葉に、全員が苦笑いを浮かべた。 今の戦いもそれなりに激戦だった気がするが、休憩するには価しないらしい。 だが、確かにこの後の相手を鑑みれば、今の戦いは前哨戦に過ぎないと実感する事になるだろう。 彼等が追っている標的は、常軌を逸した存在なのだ。 冥魔大戦の英雄にして、神屠りの力を持つ魔剣士。 “黒き戦鬼”ガルン・ヴァーミリオン。 それが彼等の追う相手の名なのだから。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!