黒き戦鬼 #2

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「炎のコントロールは……可能か」 ガルンはそう呟くと然あらぬ顔で立ち上がり、泰然と後を振り返った。 「何のようだ貴様ら? ここまで近づいて“死んでいない”のは有り難いと思ったが……。貴様ら生者か?」 視線の先、木々の間から人影が現れた。 黒いフードコートの人間が三人。 まるで幽鬼のような雰囲気の為か、大気が歪んで見える。 「まさ■、聖骸があるとは……」 「棚ぼたじゃね■ーか! ガル■・ヴァーミリオンを追ってきた来たかいがあったなぁー!」 「……これは好機」 聞き取りにくい声の主達は、笑いながら得物を取り出す。 彼等の視線がガルンを通り越して、空中のパリキスに向いている事に気づいて、ガルンは露骨に不機嫌な顔になった。 背中の妖刀をスラリと引き抜く。 「また湧いたか蛆虫どもが……」 「吠えてろカスが! こ■俺、バレル・カッツァーが仕留■てやんよぉ!」 フードをたくし上げた青年は狂気的な笑みを浮かべていた。 猿のような顔に赤い短髪が妙に浮いて見える。 「待てバ■ル。話が変わった。聖■があるならば目■は聖骸奪取だ」 「うるせぇぞメルセス! 俺はこ■最強気取ってる馬鹿を殺■に来た■けだ! 勝手につい■来てほざく■じゃねぇーよ!」
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