継ぎ接ぎの鼓動 #2

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「そうだな。俺も殴る時に掛け声つけるか。気合い入りそうだしな……気合いパンチ……はダサいな。気合いナックルとかにするか?」 左右の拳を振りながら、技名を唱えはじめる。 「気合いから離れたらどうだね? それにナックルとはナックルダスターの事か?」 「ナックルダスター?」 「意味を理解してないで使う気だったのか。面白いな円城?」 棘のある言葉に感じて、円城は不機嫌そうに眉を上げる。 噛み付きそうな形相に、クェイガーは頬を指でかいた。 「それならバニシング・ナックルとかどうかな? 見えないけど凄いパンチだし」 名前を提案したレーヴェに二人は顔を向ける。 不思議なモノを見るような視線に、レーヴェは一歩後ずさった。 凝視されると何かプレッシャーを感じるのは、レーヴェのネガティブな思考故だろうか? 「いいぜそれ! 気に入ったぜ。必殺技っぽくてな」 「同じく。レーヴェちゃんのネーミングセンスは悪くない」 二人はニカッと笑いながら、拳から親指を上げてグッドサインを贈る。 レーヴェは安堵して胸を撫で下ろした。 三人がそのやり取りをしていると、再び地面が隆起する。 今度は無数にである。 それに気づいて三人は直ぐさま身構えた。 地面から現れた人型が次々に立ち上がる。
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