望まぬ過去 #2

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「ゲー■探索を放棄するのか?」 「生きている地脈■インが残っている可能性も低い。もし機能■ているとしても、使おうにも魔力を集■る時間が我々には■されていない。ここは放棄するしかあるまい」 黒コート二人は勝手に結論を出すと、レーヴェとクェイガーに顔を向けた。 「お■らも退避しろ。後でこちら■ら接触を計る。いいな」 そう呟くと二人は影の中に溶け込んだ。 まるで水の中に沈むような軽やかさである。 残された二人は顔を見合わせると、外を目指して走り出した。 冥魔族の強さは先の戦いで痛いほど理解している。 黒コートの連中が撤退をやむなしと判断したのならば、冥魔黎明衆とはその中でも更に危険だと言うことだ。 此処でそんな者と戦うメリットなど一つも無い。 君子危うきに近寄らずである。 「エンはどうしよう?」 「奴らの仲間の誰かが、同じように話をしている筈さ。とにかくこの施設からは離脱しよう。奴らが召喚ゲートを使って何をしたかったかは謎だが……仕方が無い」 二人は振動から離れるように道を選んで、研究所を駆け抜けていく。 そこで頭を押さえて、壁にもたれ掛かる円城を見つけた。 「エン! 状況は分かってる!?」 声に反応して、円城は苦々しい表情をレーヴェに向けた。
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