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「待たせ■な。明日には冥魔大戦が始まろう。我々がとれる行動■やはり二つしか残っていな■ようだ」
「二つ……」
黒コートの話を三人は静かに聞く。
始めから三人は取り決めをしていた。
一つ、相手から情報が引き出せるなら、そのまま流れに合わせる。
二つ、相手の人数が多い場合は、同じくそのまま流れに任せる。
三つ、相手を捕縛出来るようならば、相手を捕まえて尋問する。
相手の人数は二人だ。
話を聞けるだけ聴き出し、それから捕縛する流れだろう。
足元には半日かけて作り上げた、封印級の捕縛結界が張り巡らされている。
時間さえあれば、レーヴェはこの手の緻密な魔術式は得意なのだ。
そうでなければ、精巧なトーラスフルートなど作れはしない。
レーヴェの創作精製スキルはハイランクなのだ。
三重に張り巡らされた六芒星の魔法陣まで、あと数歩の所で彼らは足を止めてしまった。
思わず唸りそうになるのを、喉に元で我慢する。
「貴殿らは■四王女の確保を手伝え。もともと貴殿は対“黒き■鬼”用に錬成された存在だ。“今の奴”な■ば対抗出来うる筈だ」
「ボクたちだけで、あの中を進むのは無理だよ」
「貴様らはガ■ン・ヴァーミリオンの足止めを■ろ。“今回は”奴を倒さなく■も因果に割り込め■筈だ。狙うのは姉弟子と戦った直後を狙え。そこならば存外、奴を倒せる■も知れん」
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