望まぬ過去 #3

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「こい■らにこだわるのは時間の無駄か……。そ■とも……」 目の前に佇むレーヴェはどこか虚ろだ。 しかし、その前に人の姿をした麒麟二人が立ち塞がる。 装いは子供だが、先ほど戦った手応えは本物だ。 明らかに人間の出せる速度を越えた動きは、亜人種か変化した幻獣種とガズンは判断する。 その背後には魔術師。 即席と言えど、明確な仕事分担されたパーティーは厄介である。 「何時まで寝ている、シュードバ■ハ! 外なる紫眼!」 ガズンの声に反応するように、二人はゆっくりと立ち上がった。 その姿を、上空のクェイガーは顔を引き攣らせながら見つめる。 「やっぱり……か。これは最大攻撃でも殺しきれない可能性が大だな~。相手の動きを止めて……レーヴェちゃんに封殺してもらうしかない」 チラリと地上のレーヴェに目を向ける。 黒瞳に紋様。 魔法陣を背負った姿は、何やら禍々しい魔神のように見える。 「特化型魔術師が使うとか言う、呪印装甲……か? 多芸だね~」 頼もしいと思うよりは、不自然な力に感じてならない。 だが、今はそんな事を気にしている時ではないのだ。 意識が逸れていると、地形が変わった大地に近付く見慣れない一団の姿を見つけた。 「あれは……?」 クェイガーの呟きは、大地に枚挙する足音に飲み込まれていった。
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