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手応えのない力の集約に、外なる紫眼の顔が引き攣る。
「真似はあくまで真似なのさ。 その力の特性、地形効果、条件、全てを識ってようやくフルパワーが出せる。 それを感じてみな! テンペスト・フォールド!!」
「テンペ■ト・フォールド!!」
大気の塊が大地に堕ちる。
強大な力の渦は、あっさりと外なる紫眼が放った大気の波濤を飲み込み、大地に激突した。
いきなり巻き起こった爆風が大地を薙ぎ払う。
それでも力の余波は地上を席巻し、レーヴェ達全員は暴風に巻き込まれた。
大地の形を大きく変える一撃は、魔法で言う多人数による合わせ掛けの極大魔術の規模に近い。
「アウチッ。ちょっとやり過ぎたな」
上空のクェイガーは明らかに引き攣った顔をして頭を掻いた。
余波の影響で大地は砂埃の霧の中だ。
クェイガーの使った風術は、一定空域全ての大気に宿る精霊を行使して、大地にその力を叩き付ける奥義だ。
それは、一定条件が揃わなければ使えない技だったのである。
使用地形は空。
一定領域の風の精霊を全て使い、上空から眼下に風の力を撃ち降ろす。
外なる紫眼は真似をしたくても、条件が合わずに完全に真似をすることが叶わなかったのである。
同じ技であっさり力負けしたのはその為だ。
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