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冥魔大戦開戦 #2
クェイガーの顔はかなり渋い。
これがただの村人や、民間人を殺した数ならまだ救いはある。
だが、相手は完全武装のそれも軍隊相手に成し遂げた数字だ。
中には魔術師から特殊能力使いも混ざっていた筈である。
それが、各国と言う事は少なくとも四国の被害だ。
実際は四倍、八千人近くが撃破された事になる。
一年間でと言う括りはあるが、名うての殺人鬼でも真っ青な数字と言えよう。
「こいつらが強いのは何となく分かったぜ。なら、こいつらが守ってる召喚ゲートに向かう方が勝率低くねぇーか?」
「それは無いよ」
円城の疑問を、レーヴェは何故かキッパリと切り捨てた。
流石にクェイガーも気にはなるが、あらかたの冥魔大戦の話を聞いているので口は挟まない。
冥魔黎明衆。
強力無比の戦闘集団だが、その本隊がこの世界に現れていた時間は実は以外と短い。
彼等が現れたのは、召喚神殿の第一次ゲート解放時である。
それは冥魔大戦時、メルテシオンの先行進攻部隊が下層部にも到達していない時だ。
即ち、その間の護りの冥魔黎明衆は数人しかいない。
それに、その後はメルテシオン先行進攻部隊、及び天翼騎士団との戦闘の為に上層階に全員移動してしまっている。
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