冥魔大戦開戦 #2

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そこから考えれば、本隊到達前ならば冥魔黎明衆数人と対峙する事で目的は成し遂げられる。 本隊移動後ならば、召喚神殿前はもぬけの殻だ。 普通に考えれば、断然後者を狙うだろう。 ただ、レーヴェ達は“彼等の時間が限られている”と言う事を、今だ理解はしていない。 「なら、地下に向かおうぜ。 召喚ゲートを見張ってれば遭遇する可能性は一番高いんだろ?」 「だが、もし王女奪還が成れば、地下行きは用済みかも知れない」 行き着く問題はこの不憫な二択に陥る。 どちらかの可能性を棄てると、片方の対策がとれない。 そもそも簡単な解決策はあるが、それを成すには明らかに足らないものがある。 「面倒くせぇーな。なら王女とゲート、両方張ってれば良いじゃねぇーか?」 とうとう円城は単純明快な回答を捻り出した。 当たり前の答えであり、限りなく難しい答え。 戦力の二分である。 レーヴェ達三人。 麒麟兄妹を入れても黒コート三人と互角である。 それを更に二分すると言うのは、黒コートを捕縛すると言う事自体が不可能に成り兼ねない選択だ。 兵法で考えれば、自ら各個撃破を導く愚策と言うしか無い。 「結局、そこに行き着くよね」 レーヴェが疲れたようなため息を長々とした。 行いたいが、行う事は出来ないジレンマ。
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