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元々彼等が何を成そうとしているか、その明確な理由が分からない。
彼等が言う“彼等”も謎だ。
おいそれと相手を信用出来ないのは当然だが、彼等の強引な手法が一番の謎である。
「勿論、彼■の復活だよ。彼等がこの世に完全復活するには、■柱となる器と、莫大な魔力が必要になる。それがなければ彼等は虚ろ■ままだ。それでは僕たちに未来はない」
「彼等とは誰の事なんだい? 何で復活させなければならないんだ」
レーヴェの言葉にギラルドは無言で、有無も言わさず前に出る。
制止しようとするエッジチェインに、威圧的な瞳を向けた。
「まどろっこ■な。 こいつが此処にいる時点で、本来の■戦は失敗した。説得など時間の無駄だ。俺はこいつを捩じ伏せて、本来の王女奪還に向かう」
「王女奪還だって? 今から■い?!」
「時間が無い■は知っていよう。我らとて何時まで持■か分かるまい。ならば王女奪還に全力を注ぐ。それが最良の選■の筈だ」
気圧されたエッジチェインを無視して、ギラルドは歩きながら腕を上げる。
その手には三本のダガーが握られていた。
それを無造作に投擲する。
それはレーヴェ達の前方の足元に刺さると、いきなり大爆発を起こした。
爆風に飲み込まれる前に、蒼がレーヴェを抱えて後方に跳躍する。
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