死者の行進 #2

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道化師は大仰に両腕を上げると、ケタケタと笑い出した。 仮面が小刻みに震える様は、滑稽と言うより薄気味悪い。 「御託は終わったか?」 そう言い放った人物に全員の視線が注がれる。 視線の中心、円城は拳を鳴らすと首と肩を準備運動さながら動かしていた。 「てめぇーらの言い分なんてどうでも良いーんだよ。そこのピエロ! てめぇーが黒幕か? とりあえず一発殴らせろ」 円城は大声で叫ぶと道化師を指差した。 空気を読まないと言うより、読む気がないようだ。 『君は今も昔も変わらないな~。状況を理解してい■のかね?』 道化師の言葉を円城は鼻で笑うと、親指で首を掻き切るジェスチャーをした。 「概ねはな。要はあれだ。俺達が死んだ人間のコピー見たいなもんで、本来はとうに消えてるって事だろうが? 違うか?」 『理解しているよう■ね……。それなら、君は素直に僕ら■協力すべきではないかね?』   「知ったことか!! そもそも、てめぇーの言い分が全て正しかったらの仮定だろうが! それに……ネメシス復活? それは正しい選択なのか? それが本当に正しい選択なのか! それで全てが救われるのか?!」 円城の叫びにレーヴェは我に返る。 信用ならざる存在の言葉を全て鵜呑みにすると言う行為は、思考を停止したに等しい愚考だ。
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