死者の行進 #2

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「意味が分からない……。なら、此処にいる人間は邪神霊ネメシスの……冥王ネメシスの信者の集まりか何かってこと?」 冥王ネメシス。 罕星の化身【かんせいのけしん】と呼ばれる邪神の一柱。 冥道を司り星すら砕くとされるその力は、邪神の中でも上位とされる。 邪神崇拝者の信仰は、どれも常人には到底理解できない思想だ。 それに手を染めていると言うならば、黒コート集団は異常者の集まりと言う事になる。 だが、その中に外なる紫眼がいるのだけは解せない。 赤蛇族には信仰思想は無いとされている。 あるとするならば自然崇拝が良い所であろう。 その赤蛇族が参加しているのは、どう考えても不可解だ。 「彼等は邪神崇拝者じゃないぜ? 運命共同体なだけさ。邪神霊ネメシスも……俺達も含めてね」 クェイガーは足元に拡がる海を眺めて、何故か寂しそうに呟く。 その様子は気になったが、レーヴェはそれよりも疑問が打ち勝った。 「運命共同体……? それとネメシス復活とどう繋がるんだよ。何でここまでのリスクを負ってまで復活を望むんだい!」 レーヴェの叫びが海に拡がる。 大声の為か足元の波を打ち消し、波紋のように拡がっていく。 されど細波はそれを飲み込み、あっさりと波音に変えた。
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