不条理と言う名の奇跡 #2

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レーヴェが呼ぶモノはただの悪あがきと判断する。 「リンク・リインフォース【繋がる援軍】起動! 彼の地の口約に従い、我を助けよ!来たれ、“白き守護者”!」 レーヴェの声に反応して魔法円が光り輝く。 空の魔法円から三本の光柱が降り、三人の人影を放出した。 白いマント姿が二人、もう一人は僧侶姿だ。 いきなり現れた三人は目を白黒させている。 見慣れない人間達に円城は眉を寄せた。 眉を寄せたのは円城だけでは無い。 呼び出された眼鏡をかけた白マントも同様だった。 「どう言う状況だレーヴェ・ブロイエシュテルン?! 説明をしろ」 「俺も説明希望~」 茶髪の白マントもけだる気に賛同する。 「お願いウォータル、アスラージュ! 今はとにかく時間が無いよ! とにか力を貸して!」 レーヴェの訴えに召喚された人物――ウォータルは不機嫌そうな顔をする。 「うわぁ、あの黒いマントだらけじゃないか!」 声を荒げた最後の一人、クロシードが恐怖の顔を浮かべる。 その三人を見てアフティは小刻みに身体を震わせて笑い出した。 「メルテシオンの王宮近衛■士団かい? そう言えばそんな雑魚もいたかな。そんな■ノが三人追加された程度で何が変わる?! やは■端役は端役だね」 道化師の言葉にウォータルとアスラージュのこめかみに青筋が浮かぶ。
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