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『ボクの■望する意思を刈り取っ……た?』
アフティは急激に周りの空間が歪み出した事に頭を押さえた。
思考が混濁して視点が定まらない。
寄せ集めの意識が、統率力を失って迷走して行く。
これがデルエペラが誂えたシナリオだ。
ヘルメキアの亜空間宝物庫に眠る、全ての秘宝の効果を知っているからこその戦略である。
『駄目だ……“ボクら”の■識が崩れる?』
よろめくアフティを前に、レーヴェは残った魔力を全力で集約して行く。
(一撃!! あの邪妖精を一撃で屠る火力――それは一つだけある!)
レーヴェが両腕を突き出すと、瞳から光が陽炎のように立ち上っていく。
突き出した腕の前に三重の魔法陣が展開されて行く。
「シンギュラリティ・ゲート再展開! リンク・リインフォース【繋がる援軍】起動。来たれ“偽りの黒焔”!」
局所ゲートから迫り出して来る黒い大剣を見て、アフティの身体がひしゃぐ。
恐怖にかられて、身体の中の“何か”が逃げ出すそうとしているようだ。
『アレは――まずい!! ただのレ■リカでしかないが……今のボクには』
アフティがチラリと背後を向いて、顎をしゃくるとアフティの影から人が迫り出して来る。
それは海面に堕ちた筈のヘルメキアであった。
ボロボロの服や髪などお構いなしに、その顔は相変わらず無表情である。
ヘルメキアの周りの空間に、次々と魔道書が出現して行く。
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