不条理と言う名の奇跡 #2

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天井が崩れて岩が少しずつ海面に落ちて行くのは、空から爆弾でも投擲しているかのように盛大であった。 次々に水柱が上がる様は、船同士の大砲による艦隊戦のような装いに見える。 『ふむ……? おかしい。君■はそれ程の力は備わっていなかった筈だが?』 道化師は顎に手を当てながら、不思議そうに自分を睨む二人を見た。 相並ぶ二人には信念のような気迫が見て取れる。 「知るかボケ。てめぇーの勝手な物差しで計るんじゃねぇーよ!」 「貴方は止めます。人生を弄ばれてる人達の為にも」 『人生……かい? 第二の生があっ■だけマシとおもうけど?』 ケロッと通達するアフティに怒りが沸き上がる。 死の恐怖を感じながら、焦燥と生への渇望だけで生きる生が幸せだろうか? レーヴェは怒りに任せて指を突き付ける。 道化師は不思議そうに指先を眺めた。 「誰もこんな生を望んでいない!! 君に操られたコマになんて誰もなりたくなんかない! ボクは君を絶対許さない!」 怒り叫ぶレーヴェを見て円城は少し目を見開いたが、直ぐに満面の笑みを浮かべた。 「良く吠えたぜ! あのクソ野郎は今から二人で全殺しだ!!」 「当然だよ!」 叫ぶとレーヴェの身体の周りに浮かぶ花びらが動き出す。
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