キレイな花には毒しかない

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「じゃ、3ヶ月楽しんでな。なんかあったら連絡するんよ?」 小雪に見送られてから1時間半。 小春は電車に揺られていた。 参加表明の手紙を出した4日後、TERRACE HOUSE実行委員から少し大きな封筒が届いた。 中に入っていたのはシェアハウスの詳細。 ・シェアハウス期間は9月1日から12月31日まで ・こちらから提供するのは家、家電や家具、車2台、生活費のみ ・シェアハウス以外の出費・娯楽(衣類、ゲーム、音楽など)以外は生活費の中に含まれております。 ・自己申告すれば途中退居も可 ・病気、事故などがあった場合は速やかに委員会にまで連絡を入れること とのことだった。 また、初日は鍵を開けておくので着き次第家の中で待機とのことだ。 そうこうしているうちに最寄駅に着く。 田舎と都会が融合したようなとてもおしゃれな場所だった。 小春は今回はバスを使わずに歩いてみようと思った。 自分の体の半分はありそうな大きなリュックとスーツケースを持ってゆっくり歩いていく。 町並みはきれいで今時珍しい八百屋や魚屋などもある。 地図で見たら遠く見えた家も思っていたより近く、15分ほどで着いた。 写真で見ても豪華だと分かったが、本物を見るとさらに豪華だと分かる。 白を基調にした円形の建物はやはりこのあたりでも珍しい。 オーシャンビューのテラスは広くバーベキューなどもできるのか鉄板台が置いてあった。 庭は芝生で家庭菜園の一角もあった。 「ここが3ヶ月私が住む家……。」 小春は今でも夢を見ているような気持ちだったが、現実だと言い聞かせてTERRACE HOUSEの扉を開けた。
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