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飯野さんの検診を終えてから
俺は午後のオペまでの間
透析を受けていた。
さすがにオペを
控えてるからなのか
心配性の松田先生が直々に
俺の血圧やらをチェックしてる。
「途中でしんどくなったら
絶対に無理しないで
後藤先生に任せろよ」
「分かってるって」
「無茶な事はしないように」
「だから分かってるっつーの」
それこそ口をへの字に曲げて
お説教する松田先生に
投げやりに返事しながら
ポケットをまさぐって
気付いた。
「あ…。
携帯置いてきちまった」
「どこに？」
「理事長室」
「いいよ、これから
院長の検診に行くから
取って来てやる」
「頼むわ」
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