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ヨロヨロと立ち上がって
残りの階段を下り
病室へと戻って行くと、
ベッドの上の孝之が
社長の持って来てくれた
紙袋から私物を取り出していた。
「あ、ごめんね。
給湯室とか色々
見て回って来たから」
「うん。
あ、紗枝ここの病室は
携帯電話は使っていいのかな？」
「ちょっと待ってて。
ナースステーションで
聞いて来る」
再び病室を出て
少し先のナースステーションの
開け放されたままのドアから
声を掛けようとした時、
中から聞こえて来た
看護師さんたちの会話に
思わず足を止めてしまった。
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