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◇◇
『あなたには…負けない』
彼女が俺を見て涙ぐんだ。
意味わかんねぇ…
自分で言って、何泣いてんだよ。
つぅか、泣く暇があったら、さっさと帰れ。
俺は今日の会議資料を、必死で作成しているんだ。一体、誰のせいだと思ってる。頼むから、もう邪魔はしないでくれ。
泣きながら、俺を見つめる彼女。仕事の厳しさ、まだ学習出来ないのか。
「泣けばすむなんて、学生の時だけだぞ。仕事に涙なんて通用しない」
「…わかってます」
ていうか、涙目で、唇ぶるぶる震えてるし。
俺、まるで鬼か極悪人だよな。
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