Sweet 5

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「いいよ、俺がするよ」 「最後に…させて下さい」 彼女はインスタントコーヒーを棚に収めると、コーヒー豆を取り出した。 「お嬢様にさせると、俺が部長に怒鳴られちまうだろ」 「それ、嫌みですか?葉月さんは、私が社長の娘だったら厳しく叱ったりしなかった?」 「社長の娘だからって関係ないよ。女子高生は女子高生だ」 コーヒー豆を煎る音と、香ばしい匂いが微かに香る。 「葉月さんは、私を特別扱いしないんですね」 「当たり前だろ。女子高生に何故媚びる必要がある?」 彼女は俺の言葉に、嬉しそうに笑った。 二人だけの急騰室。 こぽこぽとコーヒーの沸く音がする。
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