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カフェテラスのテーブルの下。葉月さんの顔が至近距離にあった。
人は…
非常事態に遭遇すると、本当の姿を現す。
葉月さんは、私を置いて逃げたりしなかった。
自分の身を捨て、私を守った。
「…私…葉月さんのこと、好きになってもいいですか?」
驚いた表情の葉月さん。
眉間のシワがゆっくりと消え、優しい眼差しになった。
ブルーのテーブルクロスの下で、葉月さんの唇がゆっくり近付く。
私は瞼を閉じ、葉月さんの唇を受け入れた。
こんな気持ちは、初めてだった。
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