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「…ない」
本当は友達に誘われてるけど、葉月さんが誘ってくれるなら断る。家族とのホームパーティーも断る。
「ないの?珍しいね」
えっ??それだけ?
「葉月さんはどうなの?」
「十二月は仕事が詰まってるからな。クリスマスは毎年会社で残業」
「それ、最悪だね」
「そう、最悪」
私が最悪だ…。
普通に食事して、普通に会話して、食事を終えた私達はレストランを出てエレベーターに乗り込む。
二人きりの空間。
葉月さんは躊躇することなく、一階のボタンを押した。
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