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「葉月さんにも、怖い物があるんですね」
「誰が怖いと言った。並ぶのが面倒なだけだ」
「並ばないと、何も乗れないよ」
「わかったよ、乗ればいいんだろう」
開き直った俺は、アトラクションの列に並ぶ。
コーンやチーズよりも、ジェットコースターが大嫌いな俺。あんなものに乗り、楽しいと思えるはずがない。
普段おとなしいのに、アトラクションに並んでいる彼女は、小さな子供みたいにハシャイでいる。二時間後、ジェットコースターに乗り込む俺達。
「怖くて、泣いても知らないよ」
…ていうか、俺が泣きそう。
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