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◇◇
ベッドに寝転がっていた私は、半べそ状態で、まだ携帯を握り締めていた。
あの女性は…
彼女じゃないよね?
ただの友達だよね?
やっぱりメールしよう。
勇気を出して、携帯を開いた時、一階から父の声がした。
「おーい、美紅。お土産買ってきたぞ。降りて来い」
ちょっと酔っぱらった父の声。外でお酒を飲むと、必ずお土産を買って帰って来る。
大抵、行き付けのお店のお寿司なんだけど。
「おーい、美紅!」
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