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「…どうして、そんなことするの」
私の目に涙が滲んだ。
「美紅、パパやママが知らないと思っているのか？コンサート会場で葉月と美紅を見掛けた。指導係の癖に、アルバイトに手を出すなんて、仕事は出来ても人間として最低な男だ。美紅、お前はまだ高校生なんだよ。葉月に騙されているに違いない。葉月はお前が社長の娘と知り、利用しているんだ。逆玉を望んでいる葉月に、極上の相手を選んでやった。感謝こそされても、恨まれる筋合いはない」
「パパ、酷い！」
「美紅は、葉月に幸せになって貰いたくないのか？東南テレビ取締役社長のお嬢様と結婚すれば、葉月の未来も大きく飛躍するんだぞ。地位も名誉も全て手に入る。葉月には勿体ない相手だ」
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