579人が本棚に入れています
本棚に追加
◇◇
――夜、九時…
今日も葉月さんから、メールも電話もない。
いつもの事だから、仕方がないけど。ちょっと寂しいな。
一方通行のメール。せめて返信くらいしてくれてもいいのに。私は毎日携帯とニラメッコだよ。
…と、その時。
携帯が珍しく鳴った。
思いが通じたのか、携帯の画面表示には『優』の文字。
私はベッドの上で思わず飛びはね、正座する。
クリスマス以来、デートしていない私達。お正月も葉月さんは実家に里帰りし、逢えなかったし、これはきっとデートの誘いだ。
ウキウキしながら、私はメールを開く。
最初のコメントを投稿しよう!