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◇◇
俺は煽るように酒を飲む。
スーツのポケットに手を入れると、携帯が指に触れた。
…そうだ。
美紅に電話しよう。
社長の企みに、俺は屈したりはしないと、美紅に話さないと。
携帯を取り出し、美紅に電話を掛けたが、話中で電話は繋がらなかった。
「葉月く~ん。飲みすぎちゃったよぅ」
泥酔寸前の松井。
俺も負けてないけどな。
「すみません。タクシー呼んで貰える?」
「はい、一台でいいですか?」
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