Sweet 12

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「おい、松井!起きろ!」 「ん?着いたの?」 松井はタクシーを降りようとした。俺は松井の体を押さえる。 「ばか、降りるな。さっさと帰れ!」 「うぅっ、気持ち悪い。吐きそう」 「お客さん、車で吐かないで下さい!」 松井はタクシーを降り、路地で嘔吐いている。そのすきにタクシーは、逃げるように発車した。 まじ、最悪。 「他のタクシー呼ぶから、待ってろ」 俺は携帯を開く。 「葉月君、水ちょうだい。気持ち悪い。水…」 「水?…ったく」 開いていた携帯を、パチンと閉じた。
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