Sweet 11

8/12
579人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「社長と君のお父さんが、友人だからだろ」 「うん、ソレもある。けど、もう一つ目的があるの。知りたい~?」 松井は俺の頬をツンツンと指で触る。 「やめろ、もう一つの目的って何だよ?」 俺は水割りの入ったグラスを右手で揺らした。 「葉月君には、まだ黙ってなさいって、社長とパパに言われたんだけど、どうしようかなぁ~」 「だから、なに?」 「これってね、お見合いなの」 「ぶっ……」 俺は口に含んでいた水割りを、吹き出しそうになった。 松井は酔いが回り、少し赤くなった顔を、俺の耳元へ近付ける。 「ほ、ん、と、だよ」
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!