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「一度寝ただけで、結婚を迫られても困るし、迷惑なんだ」
「…迷惑」
美紅の涙が頬を伝った。
ごめんな…
美紅…。
俺が愛しているのは…
美紅だけだよ。
今も…
これから先も…
俺の想いは変わらない。
美紅だけを…
愛している。
「珈琲飲んだら帰ってくれ。タクシー呼ぶから」
俺はスーツのポケットから、携帯を取り出す。
「大丈夫、一人で帰れるから。葉月さん…さようなら…」
美紅は部屋の鍵をテーブルの上に置き、泣きながらソファーから立ち上がった。
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