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◇◇
悲しみに暮れていても、月日は流れて行く。
二月の終わり、私は父に呼ばれ書斎に入る。
「…話ってなに?」
「美紅、葉月が会社を退職した」
「…えっ?」
「もう葉月と付き合っていないだろうな?葉月から連絡があっても、取り合わないように」
「…どうして会社を辞めたの?結婚したから?」
「挙式目前で結婚を白紙に戻し、責任を取ったんだろう」
「結婚を…白紙に?」
結婚を白紙にするなんて。
彼女は妊娠していたはず。
なのに…
どうして…。
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