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「美紅、一時の気の迷いで、人生を踏み外すな。葉月のことは、すぐに忘れる」
「忘れないわ!パパなんて、大嫌いよ!私、大学生になったら、この家を出るから。絶対に出るから!」
「美紅、待ちなさい!」
私は父の書斎を飛び出した。葉月さんを退職に追い込んだのは、父。
葉月さん…
会社を辞めて…
結婚も破談にして…
今…どうしているの?
どうして私に…
連絡してくれないの…。
部屋に入り携帯を取り出す。
葉月さんに電話を掛けたけど、その番号は現在使われてなくて。冷たい音声が…鼓膜に響くだけ…。
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