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夜、私は守本君に家まで送ってもらった。一旦家に入り、母に遥の家に行くと嘘をつき再び家を飛び出す。
タクシーで麻布まで行き、部屋のチャイムを鳴らしたが、葉月さんは不在だった。
鍵をポストに入れる勇気がなくて、もう一度だけ葉月さんに逢いたくて。部屋の合鍵を使い、私は部屋に入る。
真っ暗な部屋。
部屋の明かりをつけても、寂しく感じられた。
部屋の中は寒くて、冷たくて…。時計を見ると、時刻は九時を回っていた。
もう…帰ろう。
やっぱり…逢わない方がいい。
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