Sweet 16

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――八月 大学生になった私は、両親に反発し、入学と同時にマンションで一人暮らしを始めた。 でも、家賃も生活費も親に頼り、結局自立は出来ていない。親に反発している癖に、親の援助を受け大学に通っている情けない現状だ。 私のマンションは、下高井戸にあり部屋の広さは、一LDK。大学に徒歩で行ける距離。 あれから五ヶ月。 葉月さんからは、何の連絡もなく、今何処で何をしているのかすらわからないまま、月日だけが流れた。 心の中に出来た隙間。 いまだに、葉月さんを想い涙を溢す夜もある。 私の寂しい気持ちを埋めてくれているのは、親友の遥や友人の卓や進。互いを名前で呼びあえるほど、この数ヶ月で親しくなった。 進は何でも話せる心の許せる相手。だけどそれは恋じゃない。 私が好きなのは… 今も葉月さんだけだから。
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