434人が本棚に入れています
本棚に追加
――八月
大学生になった私は、両親に反発し、入学と同時にマンションで一人暮らしを始めた。
でも、家賃も生活費も親に頼り、結局自立は出来ていない。親に反発している癖に、親の援助を受け大学に通っている情けない現状だ。
私のマンションは、下高井戸にあり部屋の広さは、一LDK。大学に徒歩で行ける距離。
あれから五ヶ月。
葉月さんからは、何の連絡もなく、今何処で何をしているのかすらわからないまま、月日だけが流れた。
心の中に出来た隙間。
いまだに、葉月さんを想い涙を溢す夜もある。
私の寂しい気持ちを埋めてくれているのは、親友の遥や友人の卓や進。互いを名前で呼びあえるほど、この数ヶ月で親しくなった。
進は何でも話せる心の許せる相手。だけどそれは恋じゃない。
私が好きなのは…
今も葉月さんだけだから。
最初のコメントを投稿しよう!