Sweet 16

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「え~いらないよ。でも、狸さんノルマあるの?」 狸がコクンコクンと頷いた。 「これ、美味しいの?」 コクンコクンと再び狸が頷く。 「お待たせ。あれ、美紅コレ買うの?」 「うん、まぁね」 私は狸に視線を移す。 「早く買い物しよう。遥がさ、牛カルビとレバーは必須だって」 「レバー?やだ私嫌いだよ」 「いーから、いーから、早く買い物済ませよう」 進は私の手を掴んだ。 繋がれた手に、ドキッとしながら、私はもう一度狸に視線を向ける。 着ぐるみ狸が両手をダラリと下げたまま、私達を見て寂しそうに頭を垂れた。
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