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「そりゃ、喋るさ。人間が入ってんだから。もしかして君、かなりの天然?」
昨日までの狸とは異なり、馴れ馴れしい口調に私は驚きを隠せない。
「昨日の人はもう来ないの?」
「来ないっしょ。だって葉月チーフは、本当は企画担当だし」
「えっ?葉月チーフ?」
葉月という名前に、私は過剰反応している。
「そうだよ。わが社の鬼チーフ。今朝めっちゃ説教されたし。君、葉月チーフ知ってんの?」
「もしかして、葉月…優さん?」
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