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「私のパパのせい?」
「誰のせいでもない。俺が自分で決めたことだ」
「葉月さん…」
美紅が瞳を潤ませた。
そんな目で俺を見るな。
「…それに、美紅にも恋人がいるだろう」
「恋人?」
「ほら、スーパーで仲良く買い物をしていた。彼と一緒に暮らしているのか?」
「私が彼と同棲してると、思ってるの?」
美紅の目から涙が零れ落ちた。
「好青年だな。俺なんかより、ずっといい男だ。お似合いだよ」
俺は、こんなことが言いたいわけじゃない。
俺は何を言ってるんだ。
本当は、すぐにでも美紅を抱き締めたいのに。
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