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右手で花びらを広げると、私の掌の中にダイヤとルビーがちりばめられたリングが落ちる。
「優…これ…」
「メリークリスマス。ロスで買ってきたんだ。美紅に似合いそうだったから」
「優…」
「今日は俺達の記念日だから」
「覚えていてくれたの?」
「当たり前だろ。忘れるはずがない」
「…すぐる」
「また泣く」
「だって、優は忙しくてそんなの忘れてるって思ってたから」
「バカだな。忘れたりしないよ」
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