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優が笑いながら、私の掌の中のリングを左手の薬指にはめ、再びキスを落とした。
「泣いても、止めないよ」
「…優」
「美紅を抱くから」
優は私の唇を優しく塞いだ。深くなるキスに、私の呼吸も乱れる。
「優…待って」
「待てないよ」
「お願いがあるの…」
「なに?」
「そのメイク、先に落としてくれない?」
「もうストップきかないよ。落とさないとダメ?」
「ダメ!」
「美紅はイジワルだな」
「ダメったら、ダメ」
甘い香りに包まれながら、私達は何度もキスを交わした。
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