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差し出された手に、私は手を重ねる。温かくて大きな手。
「手袋はいらないな」
優は繋いだ手をジャンパーのポケットに入れた。
「暖か~い」
「だろ」
私達は仲良く部屋を出る。エレベーターを降りると、外は雪景色。頭上から雪が舞い降りる。
「美紅、寒くないか?」
「うん、平気。こうしていれば暖かい」
優の体に手を回し、ギュッて横から抱き着いた。
「こら、恥ずかしいだろ」
「恥ずかしくないよ。私達は夫婦だもん」
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