Dear 5

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抱き締めた腕の中で、『美紅は子供を産みたい、一ヶ月待って欲しい』と、何度も何度も俺に懇願した。 「優…お願い…」 俺に縋り、声を震わせ泣いている美紅。 俺の心は激しく揺れる。 もしも、美紅の願いを聞き入れたなら、美紅の命を縮めてしまうかも知れない。 あと一ヶ月引き延ばしても、赤ちゃんは千グラム。 千五百グラム以下の赤ちゃんが、無事に育つ保障もない。 美紅の命と… 赤ちゃんの命… 神様は…俺に… どちらを選べというのか。
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