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「優…お願い。あと一ヶ月でいいの。この子が無事に産まれたら、辛い治療も私は頑張れる。この子の為に…生きてみせる」
「美紅…本当にそれでいいのか?」
「…そうしたいの」
「わかった。明日もう一度先生と相談しよう。だから、もう何処にも行くな。頼む…俺の前からいなくならないでくれ」
「…うん。優の傍に…ずっといるから」
俺達は泣きながら、唇を重ねた。
『本当にこれで良かったのか』
『自分の下した判断は誤りではないのか』
唇を重ねながら、何度も自責の念にかられた。
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